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【開発者の声】新型S1000RRステップキット

2015/03/12

新型のS 1000 RRが発売になりました。

早速観察すると、フレームまで刷新されて、全く別のバイクになっています。

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ノーマル状態で試乗すると、大変良くできたバイクであることを再確認しました。

ポジションはサーキットならともかく、ハンドルバーの垂れ角が大きいのと

ステップベースの幅、シフトタッチの堅いのが気になりました。

 

まずステップキットを製作することにしました。

ポジションを決めるためにダミーのステップベースを製作します。

併せてシフトタッチも改善したいので、CAD上でシミュレーション開始。

シフトシミュレーション

ノーマルは、シフトペダルのピボットがステップバーより前方にあり、

そこからペダルがステップバーのほうへ向かって取り付けてあります。

このレイアウトが悪い訳ではありませんが、ペダルピボットからペダル先の距離が短くてスムーズな円運動が難しい感じです。

またステップバーの位置を変えると、ペダル先との距離などに制約が出てきそうです。

そこでステップバーと同軸のペダルにする事で解決できないかレイアウトを考えます。

パソコン上では何とかなりそうですが、実際は平面的なレイアウトだけではなく、

色々な凹凸や補記類との干渉が考えられます。そこでいつものように、試作品を製作しました。

今回のフレームは、ステップベースを取り付ける部分がかなり軽量化されて、シェイプアップされています。あまり頑丈すぎるものを作ると、もしもの時にこちらがダメージを受けそうなので、そのあたりも考慮しながら進めました。

ステップベースの幅を狭くしたいし、シフトタッチも改善したいし、逆チェンジにも対応

したいし、コストの事もあるし、・・・・

そこでツーピースの構成として、ステップベースは既存の S 1000 RRのものを流用して、

新たにベースブラケットとシフトリンクを製作してフィティングを行いました。

 

試乗したところ、ステップベースの幅を狭くしたことでフィット感がまし、同軸のシフトペダルにした事でシフトタッチも良くなりました。逆チェンジへの対応は、実車上で色々とフィティングして、シフトリンクの形状を変更する事で対応しました。

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弊社の社長に試乗確認してもらったところ、悪くはないがステップバーの位置をあと少し

前方にしたい旨。

そこでフレームを痛めないための軽量化を含めて、ベースブラケットの再試作です。

 

再試乗で OK がでました。あとは細かな意匠の変更とシフトペダルの製作、今回より必要になった(以前は日本仕様ではダミー)マフラーステーの取り回し等で商品化できます。

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それから新規となるシフトペダルのデザインと機能的な確認、マフラーステーの製作、形状変更となったシフトリンクの製作、細かな意匠の変更を終えました。

 

間もなく発売予定です。

新兵器!

2015/03/06

こんばんは。

突然ですが、こちらをご覧下さい!

P1040429ファロー社の3次元測定器「EDGE」

世界で最も売れているアーム型3次元測定器!

このスタイリッシュなアームと近未来を感じるハンドガン型測定器で、

どんなものでも一発で画面上に図面化できます。

P1040436

ハンドガンから出るレーザーで測定し、データはこのように画面上で表示されます。

一体なにを測定したのでしょうか...。

P1040442

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3802一方、別の場所ではこんな姿で入庫していました。

 

 

中島

 

 

 

 

 

リリースの予感が

2015/03/05

こんばんは。

 

先月のブログにてBMW RnineTのライディングステップキットをご紹介致しました。

今日も開発中ステップを少しだけご紹介致します。

 

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スウィングアームとステップキットのポリッシュ色がマッチしております。

シフトはリレーアーム式で少し複雑になっています、

リレーアーム下部の余っている穴は逆チェンジ用でしょうか…、

 

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早くご案内できるよう、開発を進めていきます!

 

価格改定のご案内

2015/02/25

 

お客様へ

 

株式会社カスノモーターサイクル

AELLA営業課

アルミビレットクラッチ/ブレーキレバー値上げについて

拝啓、時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

早速ではございますが、弊社製品アルミビレットクラッチ/ブレーキレバーですが、仕様の小変更(改良)並びに材料や生産段階でのコストが上昇せざるを得ない状況となってしまいました。弊社でも徹底したコスト削減や、生産過程にて試行錯誤致しましたが、当該商品は海外生産のため、為替変動も重なり、その努力も限界に達し、標記の値上げを余儀なくされてしまいました。

つきましては、誠に恐れ入りますが、平成27年3月1日のご注文分より、販売価格を各1,000円値上げ致したくお願い申し上げます。カタログ改訂に関しましては、順次行う所存でございます。今しばらくお待ち下さいますようお願い申し上げます。

この度は、お客様に大変ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご理解いただきたく存じております。今後とも変わらぬ御愛顧を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

                                                      謹白

◎値上げ実施日  平成27年3月1日 ご注文分より

◎旧価格       ¥19,000- (税抜き)/1セット

◎新価格       ¥20,000- (税抜き)/1セット

    以上

【開発者の声】RnineTライディングステップキット

2015/02/22

 

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去年の暮れにステップの位置を決める為の、試作品を製作しました。

ノーマルのポジションは少し大柄な方以外は可も無く不可も無くといった感じです。

 

基本位置は、高さはノーマルと同等で少し(約10mm)後ろに設定しました。

バイクの性格上色々な使い方をされるとの思いから、出来るだけ調整(可変)の範囲を

多くすることで、社長の了解を得ました。(最初は9ポジションです)

ペダルのほうは以前よりアエラのペダルはリーチの調整(2ポジション)が可能な仕様でしたが、今回は無段階(前後に10mm範囲)にする事も決まりました。

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さてレイアウトです。調整範囲を広げると色々と干渉やら何やら制約が多く、

更に左側は、サイドスタンドが何かと悪さをしそうな位置に鎮座しております。

チェンジペダルをノーマルの位置に付けてステップバーとのリーチをあわせると?

考えていても始まらないので作ってみました。

 

試乗です。10Mで終わりました。超ショートペダルになってしまい、乗れた物ではありませんでした。さて困りました。リンクを使って位置を変えるにもスペースが無く、ステップバーと同軸にするにも、ネジやロットエンドの干渉があり?・・・・

そういえばアエラのライディングステップのヒールガードを固定している特殊なネジを使用すれば何とかなるかも?と考え色々とシミュレーションしました。3D CADソフトでパーツのレイアウトを試行錯誤する事しばし、何とかなりそうな予感。

正し、懸念のあったサイドスタンドとその突起(スタンドを出す為の)は実際にやってみなければ判りません。・・・・

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試作です。ご存じのようにチェンジペダルには、チェンジシャフトとの固定の為にセレーションという花びらのようなギザギザがあります。これを加工するには特殊な工具(刃物)が必要で特注品です。納期に時間がかかります。・・・

無い物は作ってしまえということで、こちらにあるセレーションと勘合できるチェンジシャフトを製作しました。幸いこの車両はミッションケースから出ているシャフトとは別にフレーム側にチェンジペダルと勘合させるためのシャフトがあります。純正品より径の細い某メーカーのシャフトが手持ちにありましたので、シャフトの長さを合わせて、ロットエンドの付く部分を切り出し、穴をあけて溶接しました。小径のシャフトに合わせて樹脂のブッシュを削りだしチェンジアームのほうは、レバー比とスタンドとの干渉を現物確認して溶接加工して装着しました。

懸念のあったスタンドとの干渉は、絶妙にクリアしました。先程少しお話したように、フレームの内側にすでにリンクがありますので、今回はWリンクということになります。

机上の計算ではロスが多いことになりますが、シフトフィールはいかに?

 

試乗を終えて驚きました。想像していた範囲をはるかに超えるシフトフィールです。

走り出してすぐセカンドギアにチェンジするタイミングで違いがはっきり体感できます。

Wリンクのデメリットよりも、同軸にしたことのメリットが勝りました。

私自身こんな気持ちの良い、無意味にチェンジをしたくなるようなフラットツインは経験したことがありませんでした。

他のスタッフも試乗して、同様のコメントをしています。

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今年になって程なく量産試作ができたのですが、そこからが大変でした。

今回は社長のこだわりがいつもにも増してすごく、既存のアエラのスタイル/デザインではバイクに合わない。レトロモダンな90Tに合わせたデザインにすべだ。と…

この主張がハンパありませんでした。3D CADでデザインシミュレーションして、修正箇所を何度も伺って試作くりかえすこと数回、現車の横でイメージをふくらませること数回、やっと決まりました。初期ロットの製作がまもなく完了します。

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モトラッドカスノの試乗車にはすでに装着済みです。

ぜひ試乗してみてください。そしてすばらしいシフトフィールを体感してください。